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京都でつづる囲碁の品格 (2017-5-14 0:03:01)天下の「幽玄の間」もミスった囲碁の終局判定 (2016-7-10 6:43:16)
月曜に囲碁クエスト開発者の棚瀬さんの講演「囲碁クエスト開発秘話」で、「終局を判定する明示的なアルゴリズムが存在しない」というお話を聞いたところだったのですが、昨日の13路盤プロ・アマトーナメントで「まさにこれ!」という実例が生じてしまいました。
村松竜一八段(黒) vs 鈴木歩七段 の終局図です。
ここで幽玄の間のシステムは「白18目半勝ち」と判定してしまいました。
左下の形を「セキ」と判断したもののようです。
(しばらくして、おそらく手動で「黒1目半勝ち」と修正されました。)
左下、実際にどうなっているかというと...
白1に打たれたとき、黒は2(あるいはその1路下)にほうりこむのが黒の唯一のシノギです。
黒4で1路右に打つとセキになってしまいますが、正しく読めれば、黒の攻め合い勝ち、左下は黒地であることがわかるわけです。
終局を正しく判定するのに手のヨミの力が必要、というところに囲碁の本質的な難しさがあって、プロの手合に使われて、あれだけの実績がある天下の「幽玄の間」においてさえ、きっちりできていなかったのでありました。
この対局を含む、13路盤プロ・アマトーナメントの1回戦、2回戦の全12局の棋譜をまとめておきましたのでご覧ください。(PCでもスマホでも棋譜再生ができます)
13路盤プロ・アマトーナメントの1回戦 棋譜リスト
13路盤プロ・アマトーナメントの2回戦 棋譜リスト