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雲外の峰 (2017-5-14 0:01:36)老人の壁 (2016-7-21 6:59:37)
老人の壁
養老孟司・南伸坊 毎日新聞社 2016.3
壁シリーズ(?)の最新版である。老人の持ついろいろな問題を、明るく説明している。
養老孟司中心の対話で話が進む。漫才と思って読むとよい。
これらの問題は答えがないことが多く、あっても一つではない。わたしも批判しながら書いているが、つまり、そのまま受け入れず、こんな風に考えながら読め、と言いたいわけだ。
そもそも著者自身が十分に検討しておらず、思いつきで言っているように見える。
何不自由ない金持ちの放言なのだが、いいことも言っているわけで、だから解説書というよりも、漫才ないし落語のまくらとして、疑いながら読むべし。頭から信用してあとで困らないように気をつけよう。
特に気をつけるのは、疑問のあることを一方的に押しつけるあたり。わたしも同じようなことを考えているが、このようにはとても言えない。
その差は、著者たちは、生活のことに何の心配も要らず、この発言がまた収入になるからだ。
わたしは本当かどうか確認しないと、とても人には言えない。
以下の( )内はわたしの感想
一 人はいつから老人か
他人から老人として見られたときからという。そうなったら意地を張らず引退しなさい。
(数年後にホームレスにならなければの話。著者のように使い切れない財産があるなら、安心して引退しなさい)
自分で楽しみを見つけて、機嫌良く暮らしなさい。
二 忘却の壁
健康診断には行かない。行っても行かなくても平均寿命は変わらないと調査結果が出ている。
(そんな統計はどこに? また著者は79歳の今までそれで生きてこられたほどの、健康な体をお持ちだから。苦しんだ経験のある人は、そうはいかない)
三 自然と老人
清潔過ぎも問題。自然は中立で、自然食品がいいというのは人の勝手な思い込み。
(ごもっともだが、不潔な環境で生活しなければならない人の苦しみが判るかな。たとえば部屋中がたばこの煙が満ちた仕事場など)
四 長生きだけが人生か
医者に白衣は必要、安心感を与える儀式のようなもの。
75歳以上になったら対症療法だけにしよう。苦しみを取り除くだけにする。
(そのようになったことのない人の戯れ言か、実践しているのならよいが)
一億総活躍、やめたほうがいい。世のため人のためといって無駄に動き回る人がいっぱいいる。誰かが活躍したら誰かが突き飛ばされる。
何のためにいつまで働くのだ。
(働かないと生きていけない貧しい人もいるし、働くのが生きがいの人がいる。利は少ないといえども、おおくは無駄ではない。逆に家に居場所がないので職場に縛り付けられてる人もいる。)
(世のため人のためといって無駄に動き回る人には迷惑することもあるが、やめてぼけ老人になると、周りがさらに大変な迷惑だ。適当に働いてもらった方がいい)
五 明るい老人
遺言状など要らない。困ったらケンカして解決しろ。
(それでは残された人が困る、という心配が、実際にはあまりないんだろうな)
葬式は要らない。墓も要らない。ただ宗教上の葬式はよく出来ていて、残された人を納得させる力がある。
(大賛成、残された人の生き方の問題で、困るようなら適当にやりなさい。わたしは無宗教だから)
(著者の遺族がそれで済ます可能性はないから、安心して言っていられる。本当に思うなら、遺言状に、葬式はするな墓は要らない、と明記せよ)
日本の自殺率は高い。イギリスは低い。なぜなら、イギリスでは自殺の代わりに人を殺すから、殺人率が高い(ほんとかな)。だから「自殺するな」ってうっかり言えない。
(ある統計の殺人率 10万人あたり、
アメリカ 3.82
イギリス 0.95
日本 0.28
イギリスが特に高いということはない)
薬は飲むな、害があるだけ。抗生物質は特に悪い。自己免疫疾患、若年性の糖尿病、自閉症、肥満症などおこす。アメリカ人の異常な肥満の原因ではないか。
(ご冗談を、益のある薬も多くあります。著者はたまたま飲まずに済んだだけ。対症療法で苦しみを取り除くにも、薬は必要でしょう。また、ご指摘の疾患は抗生物質のない時代にもありました)
(わたしも薬とは基本的に毒を薄めたもの、という認識でいます。だから薬は飲み過ぎれば悪影響。食品でさえ食べ過ぎれば悪影響があります)
養老孟司・南伸坊 毎日新聞社 2016.3
壁シリーズ(?)の最新版である。老人の持ついろいろな問題を、明るく説明している。
養老孟司中心の対話で話が進む。漫才と思って読むとよい。
これらの問題は答えがないことが多く、あっても一つではない。わたしも批判しながら書いているが、つまり、そのまま受け入れず、こんな風に考えながら読め、と言いたいわけだ。
そもそも著者自身が十分に検討しておらず、思いつきで言っているように見える。
何不自由ない金持ちの放言なのだが、いいことも言っているわけで、だから解説書というよりも、漫才ないし落語のまくらとして、疑いながら読むべし。頭から信用してあとで困らないように気をつけよう。
特に気をつけるのは、疑問のあることを一方的に押しつけるあたり。わたしも同じようなことを考えているが、このようにはとても言えない。
その差は、著者たちは、生活のことに何の心配も要らず、この発言がまた収入になるからだ。
わたしは本当かどうか確認しないと、とても人には言えない。
以下の( )内はわたしの感想
一 人はいつから老人か
他人から老人として見られたときからという。そうなったら意地を張らず引退しなさい。
(数年後にホームレスにならなければの話。著者のように使い切れない財産があるなら、安心して引退しなさい)
自分で楽しみを見つけて、機嫌良く暮らしなさい。
二 忘却の壁
健康診断には行かない。行っても行かなくても平均寿命は変わらないと調査結果が出ている。
(そんな統計はどこに? また著者は79歳の今までそれで生きてこられたほどの、健康な体をお持ちだから。苦しんだ経験のある人は、そうはいかない)
三 自然と老人
清潔過ぎも問題。自然は中立で、自然食品がいいというのは人の勝手な思い込み。
(ごもっともだが、不潔な環境で生活しなければならない人の苦しみが判るかな。たとえば部屋中がたばこの煙が満ちた仕事場など)
四 長生きだけが人生か
医者に白衣は必要、安心感を与える儀式のようなもの。
75歳以上になったら対症療法だけにしよう。苦しみを取り除くだけにする。
(そのようになったことのない人の戯れ言か、実践しているのならよいが)
一億総活躍、やめたほうがいい。世のため人のためといって無駄に動き回る人がいっぱいいる。誰かが活躍したら誰かが突き飛ばされる。
何のためにいつまで働くのだ。
(働かないと生きていけない貧しい人もいるし、働くのが生きがいの人がいる。利は少ないといえども、おおくは無駄ではない。逆に家に居場所がないので職場に縛り付けられてる人もいる。)
(世のため人のためといって無駄に動き回る人には迷惑することもあるが、やめてぼけ老人になると、周りがさらに大変な迷惑だ。適当に働いてもらった方がいい)
五 明るい老人
遺言状など要らない。困ったらケンカして解決しろ。
(それでは残された人が困る、という心配が、実際にはあまりないんだろうな)
葬式は要らない。墓も要らない。ただ宗教上の葬式はよく出来ていて、残された人を納得させる力がある。
(大賛成、残された人の生き方の問題で、困るようなら適当にやりなさい。わたしは無宗教だから)
(著者の遺族がそれで済ます可能性はないから、安心して言っていられる。本当に思うなら、遺言状に、葬式はするな墓は要らない、と明記せよ)
日本の自殺率は高い。イギリスは低い。なぜなら、イギリスでは自殺の代わりに人を殺すから、殺人率が高い(ほんとかな)。だから「自殺するな」ってうっかり言えない。
(ある統計の殺人率 10万人あたり、
アメリカ 3.82
イギリス 0.95
日本 0.28
イギリスが特に高いということはない)
薬は飲むな、害があるだけ。抗生物質は特に悪い。自己免疫疾患、若年性の糖尿病、自閉症、肥満症などおこす。アメリカ人の異常な肥満の原因ではないか。
(ご冗談を、益のある薬も多くあります。著者はたまたま飲まずに済んだだけ。対症療法で苦しみを取り除くにも、薬は必要でしょう。また、ご指摘の疾患は抗生物質のない時代にもありました)
(わたしも薬とは基本的に毒を薄めたもの、という認識でいます。だから薬は飲み過ぎれば悪影響。食品でさえ食べ過ぎれば悪影響があります)