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京都でつづる囲碁の品格 (2017-5-14 0:03:01)Master理解へ 人間はまず 13路?囲碁AI ぐらいからでどう? (2017-1-26 12:46:47)
年末年始に世界のトッププロを相手に60連勝(無敗)の Master (アルファ碁の進化版)。
その Master
の手の中でプロ棋士を悩ませているのがこの星からの一間受けに対する上からのノゾキです。
謎の一手(Master−申真諝戦) 白石勇一六段のブログ
Master解説会のお知らせ 大橋拓文六段のブログ
そんなある日(?)三村智保九段のブログにこんな場面をみつけてしまいました。
黒は市販の「天頂の囲碁6」(Zen)です。
19路で Master
が打った局面と比べると、下辺の白がある程度堅いとか、上辺の黒が模様化しやすいとか、13路ならではの「局面の狭さ」があるのですが、それは言い換えると、(19路の広い局面では
Master
の手がなかなか理解できない)人間にも局面を狭くしてもらえば理解しやすいということにもなるかもしれませんね?
(もちろん、局面が全然違う。話が全く違う、という可能性はあります。)
(もちろん、局面が全然違う。話が全く違う、という可能性はあります。)
特に興味深かったのは、手持ちの天頂の囲碁で再現実験を行ったときの結果です。
天頂の囲碁を「七段」の設定にしていたときには、上からのノゾキは候補手にあがってきませんでした。
ところが、「120秒」(私のPCでは「七段」より強い)の設定したところ、しばらく時間がたつとこのノゾキが最有力手として浮上してきたのです。
天頂の囲碁の開発チームの加藤さんによると、
天頂6は policy network だけで value network は使っていませんし,19路の棋譜で学習したものを流用しています
ということは、あのノゾキはもともと碁の手の形としては「ある手」なので19路ベースの
policy network
で候補手としてあがるのは当然だし、そこでモンテカルロの探索に時間をかけたときにプレイアウトの勝率の高い手として自然に浮上してきた、ということになりますね。
で、なにがいいたいかというと、
1)
13路なら、Master(アルファ碁)のようなものすごい資源を投入したシステムでない囲碁AIでも、モンテカルロ探索でなかなかのレベルの手を打ってくる(かもしれない)。
2)
13路のほうが囲碁AIが打ってきた手を人間が研究・理解しやすい。
Master の世界を理解する第一歩として、13路?囲碁AI
の研究はなかなか有効ではないでしょうか?
ということなのでした。
囲碁クエストで AyaZ と spaceman
こと大橋拓文六段が繰り広げている死闘にもいろいろとヒントがあるかもしれません。
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