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雲外の峰 (2017-5-14 0:01:36)話せばわかる! (2017-5-4 6:16:33)
話せばわかる!
養老孟司対談集 身体がものをいう
養老孟司 清流出版 2003.9
20年近く前の各界の著名人との対談集である。
それぞれが、一家言のあるひとばかり、蘊蓄に富む話をしている。
次に記すのは、ほんのわずかの例であるが、対談の中に出てくる。本人が言ったというわけではない。
★山本容子 肖像画は似ていないからいい。似ていてはつまらない。
★竹宮惠子 ひとを描くとき、はじめは骨から描く。絵や文は最初は観察して書く。後のひとはそれを写すが、繰り返している内に内容が異なってしまう。
★岩城宏之 モーツァルトでも日本人が演奏すると、日本語になる。チャイコフスキーの曲を演歌のように歌えるのは日本人だけ。
★米原万里 同時通訳は本当なら透明人間であるべき。
ひとつの言葉でくくれるいろいろな現象が、民族によって微妙にズレている。(ヨーロッパ系言語と)日本のように歴史や文化が異なる言語ともなると、そこら中にある。
★天野祐吉 昔は本を読むとき、声を出して読んでいた。それを黙読するようになった。日本語は視覚でも意味がとれるので黙読しやすい。
天野さんは、黙読を発見した人に「考えたらスゴイ人ですね。耳を通さないで意味がわかるようになった。でもね、僕は黙読するとわりあい意味がとりにくい人間なんですよ。無意識のうちに声に出してみたり、頭の中で音読している」
養老「僕は英語の本を読むとき音読になっちゃうんです」
この本が発行された頃、著者は バカの壁 という本を出している。
バカの壁では「話してもわからない理解できない壁がある」ということが主題だ。
この題名と矛盾している。
さらに 老人の壁 でも「薬は飲むな、害があるだけ」と非常識なことをいっている。(常識については「バカの壁」参照)。それでわたしは著者の見識を疑っているが、相手の話を導き、内容を理解できる能力はさすがと思う。
双方の言いたいことの急所は十分に伝わってくる。判りやすく話している。
養老孟司対談集 身体がものをいう
養老孟司 清流出版 2003.9
20年近く前の各界の著名人との対談集である。
それぞれが、一家言のあるひとばかり、蘊蓄に富む話をしている。
次に記すのは、ほんのわずかの例であるが、対談の中に出てくる。本人が言ったというわけではない。
★山本容子 肖像画は似ていないからいい。似ていてはつまらない。
★竹宮惠子 ひとを描くとき、はじめは骨から描く。絵や文は最初は観察して書く。後のひとはそれを写すが、繰り返している内に内容が異なってしまう。
★岩城宏之 モーツァルトでも日本人が演奏すると、日本語になる。チャイコフスキーの曲を演歌のように歌えるのは日本人だけ。
★米原万里 同時通訳は本当なら透明人間であるべき。
ひとつの言葉でくくれるいろいろな現象が、民族によって微妙にズレている。(ヨーロッパ系言語と)日本のように歴史や文化が異なる言語ともなると、そこら中にある。
★天野祐吉 昔は本を読むとき、声を出して読んでいた。それを黙読するようになった。日本語は視覚でも意味がとれるので黙読しやすい。
天野さんは、黙読を発見した人に「考えたらスゴイ人ですね。耳を通さないで意味がわかるようになった。でもね、僕は黙読するとわりあい意味がとりにくい人間なんですよ。無意識のうちに声に出してみたり、頭の中で音読している」
養老「僕は英語の本を読むとき音読になっちゃうんです」
この本が発行された頃、著者は バカの壁 という本を出している。
バカの壁では「話してもわからない理解できない壁がある」ということが主題だ。
この題名と矛盾している。
さらに 老人の壁 でも「薬は飲むな、害があるだけ」と非常識なことをいっている。(常識については「バカの壁」参照)。それでわたしは著者の見識を疑っているが、相手の話を導き、内容を理解できる能力はさすがと思う。
双方の言いたいことの急所は十分に伝わってくる。判りやすく話している。